ウラジオストクはおしゃれなレストランが多い
さて、「極東ロシア2都市紀行」の締めくくりは、ウラジオストクのグルメと宿泊したホテルについて触れておこうと思う。まずはグルメについて。
ハバロフスクからウラジオストクという旅程だったので、どうしてもハバロフスクとの比較という観点でウラジオストクを語りがちなのだが、ウラジオストクはハバロフスクに比べるとずいぶん都会な感じがする。ハバロフスクでは素朴なロシア料理を売りにするレストランが目立っていたが、ウラジオストクはおしゃれなレストランも多い。
↓ハバロフスクのグルメについてはこちらをcheck!
グストGUSTO
街の中心部やグム裏、海辺通り一帯にはしゃれたレストランが点在していた。ランチで利用した「グストGUSTO」はグム裏にあるイタリアン・レストラン。オーブン・キッチンがしつらえられ、おしゃれなことこの上ない。スタッフもしゅっとした若者ばかり。サービスもよく、料理の味も悪くなかった。
写真のパスタは見た目はちょっとグロテスクだが、味はよかった。この毒々しいソースは確かトマト系の味付けだったような気が……。
到着初日は レストラン難民となってアイリッシュパブへ
訪れた5月の頭は1日が春と労働の祝日(いわゆるメーデー)で、2・3日が新年休暇の振替休日とやらで、3連休だった。そのせいか街は休日を楽しむ地元の人々で溢れ、レストランはどこも予約をしなければ入れないほど混んでいた。
そんなこととはつゆしらず、のんびりとしたハバロフスクの雰囲気を引きずってウラジオストクに来てしまったので、到着した夜はレストラン難民になってしまった。当初は海辺のシーフードレストランで食事をしようと考えていたのだが、どこも入れず、なんだかんだで噴水通り近くのアイリッシュパブで食事をすることに。その名も「キャット アンド クローバー CAT & CLOVER」。ロシアでなぜアイリッシュパブ?
キャット アンド クローバー CAT & CLOVER
レストラン探しに疲れて、まあ、ここなら入れるんじゃね? という安易な気持ちで中に入ったのだが、案の定空いていた。外観がグリーンだったのでアイリッシュパブだと思ったのだが、ライブ演奏などがあるミュージックパブだったみたい。私たちが入ったときは演奏はなく、がらーんとした雰囲気。
頼んだのはシーザーサラダとハンバーガーとボイルドシュリンプ。ボイルドシュリンプだけが、かろうじて港町ウラジオストクを感じさせるメニューか。あっ、でも頼んだメニューはみんなおいしかったです。レストラン難民の私たちを救ってくれた「キャット アンド クローバー CAT & CLOVER」よ、ありがとう。
ウラジオストクはカニ推しだけどタコにしたよ
さて、ハバロフスクではロシア料理の店が多く、ボルシチをはじめ伝統的なロシア料理に舌鼓を打ったが、ウラジオストクのレストランの売りはロシア料理ではなく、シーフード料理のようだ。とくにカニ。カムチャッカでとれた巨大なタラバガニはインパクト抜群。しかも、日本よりも格安の料金。というわけで、ガイドブックなどでは、これでもか!というくらいカニ推ししている。
来るまではウラジオストクでカニを食べるぞ!と鼻息を荒くしていたのだが、よく考えるとそんなにカニ好きじゃないんだよ。結局レストランに入ってメニューを見ると、まるごとのカニは敬遠して別の料理を頼んでしまう。
↓カニ料理といえばスリランカ。ここでも「カニ好きじゃない」発言してたわ
オールドファッション OLD FASHION
カニじゃなかったら、何を食べたのさ? ということになるが、まずは先にも紹介した通りエビ。それから、タコもいただいた。ニコライ2世凱旋門の近くにある「オールドファッション OLD FASHION」というレストランだ。ここは温室のようなガラス張りの外観がおしゃれな雰囲気だった。レストランが集中するエリアとは少し離れていたせいか、意外に空いていた。穴場かも?
まずはアペリティフを一杯。ロシアというばウオッカ!というわけで、ウオッカベースのカクテル、モスコミュールを頼んでみる。ちなみに、モスコミュールとは、モスクワのロバという意味だそう。
さて、料理の方はといえば、カニはちょっとと言いつつも、カニサラダをオーダー。そして、なぜかまたハンバーガー。ここのはいかにもおしゃれカフェのハンバーガーでございっ!といった風貌をしていた。そして、タコ。足が1本まるまる出てきた。なかなかの迫力である。たぶん炭で焼いているのかな。柔らかく、香ばしかった。
締めくくりはシーフード料理尽くしで
最終日のディナーは、トリップアドバイザーでも評判が良かったシーフードレストラン「Farm Restaurant OGONEK」へ。ここは韓国人ご用達のアストリアホテルの1階にあるレストランで、韓国人客が多いようだった(ここに限らず、ウラジオストクはとにかく韓国人観光客が多いのだ)。
Farm Restaurant OGONEK
このレストランの売りも大きなタラバガニで、店内にはタラバガニを乗せた皿が行き交っていたが、ここでも頑なにでかいカニは頼まない。で、オーダーしたのは、カニサラダ(またかよっ!)、カニコロッケ、ボルシチ、シーフードパスタというラインナップ。なんだかとっちらかったオーダーだが、すべておいしくいただいた。
↓ハバロフスクで食べたボルシチはこちらの記事をcheck!
【番外編その1】ウラジオストクのおしゃれバーに行ってみた
ウラジオストクではおしゃれなバーにも行ってみた。噴水通りにほど近い地下にある店で、名前は失念した。店に入るとスタッフがジャケットを預かるという。とくに、しわも気にならないジャケットなので、イスの背にでも掛けておくから大丈夫だと断ったのだが、強硬にジャケットを預からせてくれと言ってきた。なぜだろう。スリ防止とかそういう系?
中は落ち着いたインテリア。カウンターの後ろには、ズラリと酒瓶が並ぶ。まずはウオッカベースのソルティ・ドッグをいただく。2杯目はウオッカベースのショートカクテルを適当に作ってもらう。かつて銀座の資生堂ビルにあったバー・ロオジエの看板カクテル、マダムロオジエを思い出した。もしかしたら味はあまり似ていないかもしれないけれど、見た目がなんとなくマダムロオジエっぽい。どちらのカクテルもおいしかった。ちなみに、ここはビールは置いていないので、ビール好きはご注意を。
ウラジオストクのレストランでの注意点〜気長に待ちましょう〜
ウラジオストクのレストランは基本的にどこもおしゃれなので、東京にいるような感覚に陥ってしまう。けれど、ここはウラジオストク。交通のところでも書いたが、ウラジオストクの人たちは非常に気が長い。待たされてもあまりイライラしないようだ。バスの支払いの際には、ウラジオストクの人たちのこの気長な性格が非常に有り難かったのだが、レストランではこれが裏目に出る。相手はイライラしない変わりに、こちらがかなりイライラさせられるのだ。
まず、呼んでもスタッフがなかなか来ない。そして、料理が出てくるのが遅い。また、料理が出てくるタイミングもめちゃくちゃ。3品頼んで、2品が出てきたと思ったら、残りの1品がなかなか出てこないとか。前菜的なつまみとメインの肉料理を同時に頼んでも、肉料理の方が先に来て、つまみがなかなかこないとか。
ストゥディオStudio
もっともひどかったのが、ガイドブックにも載っている「ストゥディオStudio」というカフェレストラン。おしゃれな佇まいで、地元の若者や観光客に人気のようだったが、スタッフの態度がかなり悪かった。とにかく、呼んでも呼んでもなかなか来ない。アジア人だと思って馬鹿にしてるのか?と思ったくらい。注文した品もバラバラとしか来ず、1品がなかなか出てこないのでもう出ようかと思ったときにやってきた。
チェック(お会計)もなかなかしてくれず、さすがにぶち切れた。だが、せっかくの旅で、あまりイライラするのももったいない話。というわけで、ウラジオストクのレストランでは気長に待つのが正解のよう。
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