極東ロシア2都市紀行(14)ウラジオストクの交通事情と治安に関する個人的見解

極東ロシア2都市紀行

ウラジオストクの観光にはバスを利用しよう

ハバロフスクに比べるとウラジオストクの街は大きい。観光スポットも点在している。だが、中心街を回るのは徒歩で十分。街の中心にある中央広場からウラジオストク駅やグム百貨店、ニコライ2世凱旋門あたりは徒歩圏内だ。だが、鷹の巣展望台やキタイスキー市場となると、徒歩ではちょっと厳しいかも。郊外のトカレフスキー灯台や沿海地方水族館となるともちろん無理。

中央広場から徒歩圏内の噴水広場あたり

↓徒歩で行けるスポットについてはこちらの記事をチェック!

極東ロシア2都市紀行(11)ウラジオストクの街歩き〜スヴェトランスカヤ通りを行く〜
ウラジオストクは比較的こぢんまりとした街だ。郊外まで足を延ばさないのであれば、2日もあれば十分に回れてしまう。街の中心はウラジオストク駅の北側に広がるエリア。

徒歩では行きづらいところに行くには、まずはバスの利用を考えよう。なんてったって一律23ルーブルと安いしね。ウラジオストクのバスは基本的にはワンマンバスで、ハバロフスクのように車掌さんはいない。運賃は降車の際に運転手さんに支払うシステムだ。お釣りもくれるので、ぴったりの小銭がなくても安心。また、ウラジオストクの人たちはわりと気長な性質らしく、料金を払う際にちょっともたもたしていても「チッ!」なんて舌打ちはされない。これも嬉しい。

ウラジオストクのバス

バスの車内はこんな感じ

バスに乗る際にはグーグルマップの力を借りよう。というのも、ウラジオストクでは英語表記にはほとんどお目にかかれないからだ。バスの行き先表示も停留所もすべてロシア語で書かれているので、何が何やら分からない。バスに乗る際はグーグルマップを起動! 行き先を検索し、そのまま地図とにらめっこしながらバスに乗れば、だいたい目的地には到着できるはず。ありがたや、文明の利器。

↓バスで行く沿海地方水族館についてはこちらの記事をチェック!

極東ロシア2都市紀行(13)ウラジオストクの郊外〜沿海地方水族館とトカレフスキー灯台〜
ウラジオストク滞在最終日は郊外へ足を延ばすことにした。お目当てはルースキー島にある沿海地方水族館(プリモルスキー・オケアナリウム)。水族館なんて日本でもとんとご無沙汰なのに、なぜウラジオストクで行こうと思ったのか。

ウラジオストクでは路面電車は観光にはほとんど役立たない

ウラジオストクにはもう一つ公共交通機関がある。路面電車だ。だが、こちらは観光の足としてはほとんど役に立たない。なぜなら、市の中心部から少し離れたところを走っているから。この路線沿いにある観光スポットは、キタイスキー市場とクラシックカー博物館くらい。とはいえ、中心部からキタイスキー市場へ行くにはバスを利用するので、厳密に言うと路面電車でしか行けない観光スポットはクラシックカー博物館くらいということになるのかも。

この路面電車は観光の足というよりは、これ自体を一つの観光アイテムと捉えていい。ソ連時代から運行する100年の歴史を誇るレトロな路面電車で、なかなか味わい深い。キタイスキー市場まで足を延ばしたら、1区間でもいいからぜひ乗車してみるといい。運賃は一律16ルーブル。乗車方法はバスと同じ。

レトロな路面電車

↓キタイスキー市場と路面電車についてはこちらの記事もチェック!

極東ロシア2都市紀行(12)ウラジオストクの街歩き〜交通機関を使って〜市場と鷹の巣展望台
ウラジオストクは比較的こぢんまりとした街なので、中心街は徒歩でも回ることができる。ただ、街中であってもやや離れたところにも観光スポットに足を延ばす場合はバスや路面電車、タクシーなどを使うのがお勧めだ。

バスでカバーできないところへはタクシー(配車アプリ)を利用

さて、ウラジオストクのバスだが、路線は網の目のように張り巡らされているわけではなく、当然のことながら行きたいところにドンピシャで路線があるとは限らない。例えば、街の西側、観覧車などがある海辺通りのあたりもそうだ。また、時刻表通りにきちんと運行するわけでもないので、待てど暮らせどバスがやって来ない……なんてことも。というわけで、タクシーにも頼らざるを得ない。

市民が憩う海岸通り。歩けないことはないが、タクシーの方がお勧め

ここでぜひ利用したいのが配車アプリである。配車アプリというと世界的に利用されているのはUberだが、ロシアではYandexである。使い方はUberとほぼ同じ。目的地を入力して検索すれば、乗車可能な車が見つかる。

中高年は配車アプリに懐疑的な人が結構いる。実はこの旅行中、60過ぎくらいの旅好きご夫婦と少しだけ話す機会があった。おしゃべり好きな奥様はかつてアメリカに暮らしていたことがあり、一人でインドだって、マチュピチュだって出掛けてしまう行動派。ちょっぴり寡黙なご主人の方もロシアやミャンマーなどの駐在経験がある国際派。

ハバロフスクからシベリア鉄道に乗ってウラジオストクへという旅程がほぼ同じで、訪れた観光スポットなどの話で盛り上がったのだが、年下の私たちも舌を巻くほどのアクティブさ。情報もしっかり自分たちで収集し、公共交通機関も乗りこなしていたのだが、配車アプリだけは利用していなかった。どうもイメージがあまりよろしくないらしい。だから、「使うと絶対に便利ですよ」と強力にお勧めした次第。

配車アプリを使えば、簡単にタクシーが拾えるし、明朗会計。クレジットカード払いもできる。アプリの地図を見ていれば、ちゃんと目的地に向かっているかどうかも逐一確認できる。接客態度などは乗客によってフィードバックされ、それが売上げにも関わってくるので、いままで不審な運転手に当たったことは一度もない。

いろいろな旅先で配車アプリを利用してきたが、イヤな思いをしたことはなかった。むしろ普通にタクシーに乗車したときの方が、法外な値段をふっかけられりしたかも。アクティブに効率的な旅をしたいと考えるのであれば、配車アプリは使うに越したことはない、と個人的には思っている。それはウラジオストクでも証明された。

※配車アプリの安全性についてはあくまで個人の見解です。ご利用は個人の判断と責任においてお願い致します。

治安はまあまあ。ただし、夜は暗いので気を付けて

ウラジオストクの街を歩いていて、治安が悪いと感じたことはあまりなかった。観光客も多いし、全体的にはのんびりとした雰囲気である。ただ、夜は日本のようにネオンがキラキラという感じではなく、全体的に薄暗い。夜にホテルとレストランを移動する際はタクシー利用が安全。暗くて人気のない場所はむやみに歩き回らない方がいいのではないだろうかと思う。

なお、外務省のホームページには、ウラジオストクでの犯罪状況や日本人の被害例などが掲載されているので、こちらを参考にするといい。

外務省 海外安全ホームページ
海外に渡航・滞在される方々が自分自身で安全を確保していただくための参考情報を公開しております。

 また、ロシアでは外国人にパスポートの携帯が義務づけられているので、外出する際にはお忘れなく。スリ対策も万全にね。

 

 

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